2018年開始予定の4K/8K実用放送とは?

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総務省は10月19日、2018年開始予定となっているBS及び東経110°CSによる4K/8K実用放送の業務認定申請の受付結果と、2017年開始予定の東経CS110°での4K試験放送の業務認定の受付結果を発表しました。

2018年開始予定の4K実用放送には10者(事業者)から、2017年開始予定の4K試験放送は1社(事業者)からの申請があったとのこと。

また、日本放送協会(NHK)からは、BSによる4K実用放送だけでなく、8K実用放送(それぞれ各1チャンネル)の認定申請があったことが合わせて開示されました。

総務省では今後、受け付けた申請について審査を行い、電波監理審議会への諮問を経て、BS及び東経110°CSによる4K/8K実用放送の業務認定を行う予定です。

東経110°CSによる4K試験放送については、申請が1社のみだったことからほぼ確定の見込みです。

4K実用放送業務を申請したのは?

申請者番組名
(スロット数等)
希望衛星種別
(株)ビーエス朝日BS朝日
(40スロット、4K)
BS右旋のみ
※既存BS放送
(株)BSジャパンBSジャパン
(40スロット、4K)
BS右旋のみ
※既存BS放送
(株)BS-TBSBS-TBS
(40スロット、4K)
BS右旋のみ
※既存BS放送
(株)BS日本BS日テレ
(40スロット、4K)
BS右旋のみ
※既存BS放送
(株)ビーエスフジBSフジ
(40スロット、4K)
BS右旋のみ
※既存BS放送
(株)WOWOWWOWOW
(40スロット、4K)
第1希望:BS右旋
第2希望:BS左旋
SCサテライト放送(株)ショップチャンネル
(40スロット、4K)
第1希望:BS左旋
第2希望:CS110°
(株)QVCサテライトテレビショッピング
チャンネル(仮)
(40スロット、4K)
BS左旋のみ
(株)東北新社映画エンタテインメントチャンネル
(40スロット、4K)
BS左旋のみ
(株)スカパー・エンターテイメントスカチャン4K 1~8(仮)
合計8チャンネル
(40スロット、4K)
東経CS110°のみ

※総務省発表資料「申請者の一覧」より抜粋

今回、総務省より発表があった4K実用放送の業務認定を申請した事業者は上記の10社です。民間の事業者からは8K実用放送の申請はなく、NHKのみが8K放送を実施する模様です。

NHKは8K実用放送の業務認定も申請

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出典:4K/8K_第二次中間報告後の取組状況

NHKが4K実用放送(BS右旋)だけでなく、8K実用放送(BS左旋)の申請を行いました。

8K放送は、2016年8月1日からNHKがBS17chにて8K試験放送を行っています。しかし、現時点(2016年10月)では、8K試験放送に対応した機器が発売されていないため、一般家庭ではみるとが出来ません。

8K試験放送を視聴するには、NHK各局設置されている「スーパーハイビジョン受信装置」やNHKの各施設等にて見ることが出来ます。

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また、今年の12月からは一般社団法人放送サー ビス高度化推進協会(A-PAB)が4K試験放送を開始する予定です。とは言っても対応チューナーが出てこないと試験放送を家庭で見ることが出来ないため、誰のために行っているがよくわからない試験放送になっているのが実態です。

8Kとスーパーハイビジョン

8Kとスーパーハイビジョンってどう違うの?という質問を受けたことがあります。

ほぼ一緒です。

スーパーハイビジョンというのは、NHKが8Kに対して付けたいわゆる愛称になります。NHKでは、HDのことをハイビジョンという愛称で言っているのと同じですね。

その為、今はまだあまり出てこないですが、Full HDのことを「フルスペックハイビジョン」と言うようにNHKでは、8K規格(正確には、BT.2020におけるUHDTV2)におけるフルスペックである8K/120fpsを「フルスペック8Kスーパーハイビジョン」という言い方をしています。

ただ、まだまだ8K=スーパーハイビジョンというのが定着していないため、NHK技研でも8Kスーパーハイビジョンという重複するような表現を多々用いています。

<参考:NHK技研公開資料>

https://www.nhk.or.jp/strl/open2015/tenji_11.html

https://www.nhk.or.jp/strl/open2016/tenji/a2.html

また、NHKは、海外ではスーパーハイジョンのことをSHVという略称でいうことも多々あります。SHVは、スーパーハイビジョン(Super Hi-Vision)をそのまま英語にして頭文字を取ったものです。4Kに関しては、NetflixやAmazonなどいろんなネット配信サービス等がすでに商用サービスを行っているので、かなりメジャー化していますが、さすがにSHVという8Kを具体的に商用サービスに向けて取り組んでいるのはNHKだけであるため、海外の展示会等でいつもNHKのブースは人気があるようです。

海外には、このNHKのSHVを専門にツイートしている方もいらっしゃいます。それぐらいインパクトがある存在なんですね。

一方でNHKは、4Kに関しては規格・開発にはあまり関わっていないためなのか、もしくは興味がなく次世代放送は、8K(スーパーハイビジョン)ありきなのかはわかりませんが、特段愛称を設けていないようです。

今年のNHK技研公開2016では、HD(ハイビジョン)の次は8K(スーパーハイビジョン)だ!というのが強烈にアピールしていました。2018年開始の8K実用放送が待ち遠しですね。

とは言っても、その前に8Kテレビが一般に購入出来るくらいの価格で発売して頂かないと見れないのですが・・・

2017年開始予定の4K試験放送の業務認定申請は1社のみ

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出典:総務省の実用放送申請資料より抜粋

2017年より開始予定の東経110°CS左旋を用いた4K試験放送については、一般社団法人放送サー ビス高度化推進協会(A-PAB)が「A-PAB試験放送」の業務認定申請を行っています。

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4K/8K実用放送とは

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出典:4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合第二次中間報告

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出典:4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合第二次中間報告

4K実用放送とは、BS及び東経110°CSにて2018年から開始が予定されている衛星放送です。あくまでも衛星放送であり、地上波デジタル放送にて4K放送が始まる訳ではありません。

現在、4K/8K試験放送が実施されていることもあり、区別するため実用という言葉がついていますが、今後は2020年頃には「4K放送」っていう言い方になっていると思われます。

4K/8K実用放送のスペック

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出典:4K/8K_第二次中間報告後の取組状況

対応チューナーはまだ未発売ですが4K/8K実用放送の技術仕様は、すでに公表されています。

放送に用いられる伝送方式は既存のMPEG2-TS方式ではなく、MMT・TLVの多重化方式を採用されています。このMMT・TLV多重化方式は、通信との親和性が高いため、今後はネット放送との同期連携などのより高度なハイブリッドかキャスト放送が期待されます。

新たな高度広帯域の衛星伝送方式で行い、伝送容量はBS放送の場合、4K放送で約35Mbps、8K放送で約100Mbpsの帯域にて放送されます。

まだ対応チューナーすら発売されていないため、レコーダーはまだまだ先の話になりますが、8K放送を録画した場合、1TBのHDDだとしても約22時間ぐらいしか保存することが出来ません。とはいえ、最近は10TBのHDDも登場しているので、8K放送対応のレコーダーが発売されるとしたらきっと大容量のHDDを搭載してくるんでしょうね。

色域は、広色域な表現がBT.2020が採用されており、従来より表現力豊かな映像表示が可能となります。

bt2020

また、4K/8K実用放送は、HLG(Hybrid Log-Gamma)方式と呼ばれているHDR(High Dynamic Range)に対応します。同方式は、10月4日より「スカパー!4K体験」で開始される4K/HDR放送にも採用されると発表がありました。

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4K8K実用放送開始に向け、新しい衛星が打ち上げられる予定

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出典:http://space.skyrocket.de/doc_sdat/bsat-4a.htm

2018年開始の4K/8K実用放送に向けて、B-SAT(株式会社放送衛星システム)は、新しい衛星(BSAT-4a)を2017年後半に打ち上げる準備を進めています。

BSAT-4aの基本的なスペックは以下の通りです。すでに打ち上げる宇宙センターやロケットも決まっているようです。

  • 総重量:3.5t
  • 設計寿命:15年
  • バンド:Ku-band
  • トランスポンダ:24トランスポンダ搭載
  • 調達先:スペース システムズ ロラール(Space Systems/Loral)社
  • 打ち上げ場所:ギアナ宇宙センター(ELA-3)
  • ロケット:Ariane-5ECA

既存のBSAT-3a/b/cは、ロッキード・マーティン社製ですが、4K8K実用放送を担う次期衛星は、既存の競合社であるスペース システムズ ロラール社なんですね。

スペース システムズ ロラール社は、ロラール・スペース&コミュニケーションズ社の製造部門を担う子会社です。ロラール・スペース&コミュニケーションズ社は通信衛星の製造・販売・サービスを専業としているアメリカの会社です。

製造を担う会社は、アメリカの会社ですが、打ち上げ場所やロケットを見ると、H-Ⅱや種子島の文字はなく、すべてヨーロッパのようです。そのため、このBSAT-4aの打ち上げを見にいくことは難しそうです。

この衛星がうまく打ち上らないと、2018年からの実用放送に大きな影響が出てしまうとのことなので、打ち上げ成功を祈るしかないですね。

【参考サイト】

http://space.skyrocket.de/doc_sdat/bsat-4a.htm

https://en.wikipedia.org/wiki/BSAT-4a

4K/8K実用放送は「BS右旋」「BS左旋」「東経110°CS」3部構成

4K/8K実用放送とひとくちに言っても、実際は「BS右旋」「BS左旋」「東経110°CS左旋」の3放送(衛星波)から成り立っています。

BS右旋とBS左旋

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出典:4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合第二次中間報告

今回、注意が必要なのは、「BS左旋」と呼ばれるものです。まったく新しいBSとして認識も問題ないぐらい今のBS放送とは別物です。

実際には、左旋波(偶数ch)が追加されることが予定されています。問題なのは、この左旋が既存のBS放送関連機器ではまったく対応しないことです。

BS放送関連機器というのは、BSアンテナや同軸ケーブル・ブースター・分波器等のアンテナ回りの製品群です。

BS左旋の番組を視聴する場合、現在のBSアンテナからテレビに繋げるまでのすべてのものを対応品に入れ替える必要があります。

放送開始は2年後ですが、すでに対応製品も出始めているので、これから買う方は対応品を選んだ方が得策です。とはいえ、新築等の一軒家であれば対応製品を導入することが出来ますが、集合住宅等では建物全体のケーブル等を入れ替える必要があります。

総務省で開催されている「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合」では、課題として上がってはいますが、結構楽観的に考えられているのが現状です。BS左旋が本当にうまく普及が進むかは不透明です。

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出典:4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合第二次中間報告

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出典:4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合第二次中間報告

対応製品情報についてはこちらをご覧ください

2018年開始予定の左旋円偏波4K/8K実用放送にも対応!「BC45RL」など6ラインナップ「BC paRabo」が発売開始
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BS右旋では、民間6社とNHKが4K実用放送を申請

申請者番組名希望衛星種別
(株)ビーエス朝日BS朝日BS右旋のみ
※既存BS放送
(株)BSジャパンBSジャパンBS右旋のみ
※既存BS放送
(株)BS-TBSBS-TBSBS右旋のみ
※既存BS放送
(株)BS日本BS日テレBS右旋のみ
※既存BS放送
(株)ビーエスフジBSフジBS右旋のみ
※既存BS放送
(株)WOWOWWOWOW第1希望:BS右旋
第2希望:BS左旋
日本放送協会確認出来ずBS右旋のみ
※既存BS放送

普段、私たちが見ているBS放送は「BS右旋」になります。今回申請された4K/8K実用放送には、既存のBS放送であるBS右旋に民放BS5局とWOWOW及びNHKの全部で7チャンネルの新規申請がありました。対応チューナーが必要であるものの、既存のBS放送と同じであるため、BS右旋のようにBSアンテナやケーブルなどを対応品に買い替えることなく視聴することが可能です。

BS右旋を用いた4K実用放送はBS民放とNHKの6局?

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7局が申請しているBS右旋の4K実用放送ですが、割り当てられる放送チャンネルは6局になると思われます。(筆者予測)

ロードマップ資料の下に(注3)として以下の記載があります。

BS右旋での4K実用放送については、4K及び8K試験放送に使用する1トランスポンダ(BS17ch)を含め2018年時点に割当て可能なトランスポンダにより実施する。この際、周波数使用状況、技術進展、参入希望等を踏まえ、使用可能なトランスポンダ数を超えるトランスポンダ数が必要となる場合には、BS17chを含め2トランスポンダを目指して拡張し、BS右旋の帯域再編により4K実用放送の割当てに必要なトランスポンダを確保する。

また、10月19日に公表された4K実用放送の業務認定申請に関わる資料には「空き周波数(チャンネル)」について以下が記載されています。

注 以下に係る新たに生じる空き周波数

ア 基幹放送普及計画(昭和 63 年郵政省告示第 660 号)第1の1(4)エに規 定する試験放送に係る衛星基幹放送の業務の用に供している周波数

イ BS放送の既存の放送番組に係る当該放送の業務を廃止する旨(本件申請の 認定の日から起算して1年6月を経過する日までに廃止するものに限る。)を 届け出ているものに係る周波数その他当該認定の時点において、当該認定の日 から起算して1年6月を経過する日の翌日以降、衛星基幹放送の業務の用に供 していない周波数となることが確実な周波数

なんだか難しく記載されていますが、要約すると以下2点となります。

  • BS17chにて実施している4K/8K試験放送を4K実用放送開始までに終了し、このBS17chを使って、4K実用放送用に3局(1トランスポンダ分)割り当てる。
  • 周波数の再編を行い、新たに1トランスポンダ(3局分)の空き帯域を確保し、3局を割り当てる。

2016年時点では、まだ誰も視聴出来ていない4K/8K試験放送ですが、これは4K/8K実用放送が開始するまでには終了することが確定しています。そして、その空いたBS17chを使って4K実用放送が行われる予定です。

BS17ch(1トランスポンダ/120スロット)は、既存のBS放送とは異なる新しい技術を用いることで、8K放送であれば1ch,4K放送であれば3chを放送出来るキャパシティがあります。

とは言え、これだけでは3ch相当しか確保することが出来なく、しかも既存のBS放送には全く空きがないため、既存のBS放送の再編を行い、もう1トランスポンダを確保するようです。

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出典:4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合第二次中間報告

WOWOWは、第1希望をBS右旋、第2希望をBS左旋で出していますが、民放BS各局とNHKは申請自体をBS右旋のみで出しているため、BS右旋を用いた4K実用放送は、BS民放5局(ビーエス朝日、BSジャパン、BS-TBS、BS日テレ、BSフジ)とNHKに割り当てられる可能性が非常に高いと考えられます。

BS左旋では、民間4社とNHKが実用放送を申請

申請者番組名
(スロット数等)
希望衛星種別
(株)WOWOWWOWOW
(40スロット、4K)
第1希望:BS右旋
第2希望:BS左旋
SCサテライト放送(株)ショップチャンネル
(40スロット、4K)
第1希望:BS左旋
第2希望:CS110度
(株)QVCサテライトテレビショッピング
チャンネル(仮)
(40スロット、4K)
BS左旋のみ
(株)東北新社映画エンタテインメントチャンネル
(40スロット、4K)
BS左旋のみ
日本放送協会(NHK)不明
(120スロット、8K)
BS左旋のみ

新しいBSであるBS左旋放送には、民間4社(WOWOW第2希望を含む)がそれぞれ4K実用放送、NHKが8K実用放送の業務認定申請を行っています。

総務省の発表資料を見ると、今回BS左旋用に割り当てられるのは、以下となっています。

BS放送用周波数(左旋円偏波の電波の周波数に限る。)のうち第8チ ャンネル、第 12 チャンネル又は第 14 チャンネルを希望する申請者

BS左旋を用いた4K/8K実用放送は民間3社とNHKの4局?

上記からBS左旋で使用出来るには、全部で2ch(2トランスポンダ)のようです。この1chあたり4K放送であれば3局分、8K放送であれば1局分に相当します。

そのため、8K実用放送に1ch、4K実用放送用に1ch(3局)という割り当て構成になる可能性が非常に高いです。何故なら8K実用放送を申請しているのが、NHKのみとなっており、4K/8K実用放送とうたっているので8K実用放送を外すことは考えにくいからです。

よって、BS左旋はNHKによる8K実用放送と民間3社(QVCサテライト、東北新社、WOWOW)の計4局構成になると想定しています。

東経110°CS左旋では、民間2社が4K実用放送を申請

申請者番組名
(スロット数等)
希望衛星種別
SCサテライト放送(株)ショップチャンネル
(40スロット、4K)
第1希望:BS左旋
第2希望:CS110°
(株)スカパー・エンターテイメントスカチャン4K 1~8(仮)
合計8チャンネル
(40スロット、4K)
東経CS110°のみ

東経110°CS左旋には、SCサテライト放送(第2希望)とスカパー・エンターテイメントの2社が業務認定申請を行っています。

今回CS110°左旋用に割り当てられるのは、以下となっています。

東経 110 度CS放送用周波数のうちチャンネル番号ND9、ND11、 ND19、ND21 又はND23

残念ながら110°CS放送におけるチャンネル番号と割り当てについては、私自身がよく理解出来ていないため何局になるかはわからないです。

しかし、他の申請などから考えると、チャンネル番号分と割り当て数が同じように見えるため、合計で4番組(局)分は確保出来るように思われます。そのため、第2希望で出しているSCサテライト放送へ1番組分、スカパーへ3番組分の割り当てがされると予想しています。

今、発売されている4Kテレビで見れるのか?

今、発売されている4Kテレビでは、もちろん視聴することは不可能です。

その上、BS左旋についてはBSアンテナ周辺機器も対応製品への切り替えが必要です。そもそもまだ、一般向けには8Kテレビが発売されていないため、2018年に8K実用放送が始まりますが、この時点で対応テレビが出ているかは不透明なところです。

【最新情報】2016年の4KテレビではBS4K試験放送は見れない。
昨日、総務省から報道資料として、「現在市販されている4Kテレビ・4K対応テレビによるBS等4K・8K放送の視聴に関するお知らせ」という資料が...

対応チューナーはいつ頃??

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上記の写真は、NHK技研公開2016にて展示された「世界初4K/8K放送対応チューナー」です。今、NHKの各局にはこのチューナーと8K/HDR対応の85インチディスプレイが設置されています。ただ、このチューナーはかなり巨大でとても一般家庭におけるサイズではなく、所謂「特注品」です。ほぼ試験放送に間に合わせるためだけに作ったと言っても過言ではないと思われます。

一方で、LSIを担当したソシオネクストは1チップで処理可能なLSIを開発おり、将来的に一般発売向けの機器にこのLSIが搭載される可能性があります。

2017年中頃に対応チューナー発売?

7月21日に開催された「4K・8衛星放送運用規定セミナー」に参加した際、対応チューナーの発売時期について質疑がありました。発売時期については、技術仕様書が公開されてから約18カ月前後になることが多いそうです。

このことから考えると、今年のInterBEE2016にて参考出品がいくつかされ、来年(2017年)の中頃に最初の対応チューナーが出るのではないかと想定しています。あくまでも予想です。

パナソニックは、55インチ8Kモニターと8K対応STBを開発

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今年の「ケーブル技術ショー2016」にて、パナソニックは8Kモニターと8K放送に対応するCATV向けのSTB基礎技術について展示を行っていました。

CATV網を使って8K放送を伝送するには、既存の1chでは足りないため、3chを束ねるバルク伝送方式にて対応を検討しているようです。

CATVを用いた4K/8K対応概要についてば、改めて紹介したいと考えています。

まとめ

2018年開始予定の4K/8K実用放送は、これから電波監理審議会への諮問を経て、BS及び東経110°CSによる4K/8K実用放送の業務認定が行われる予定です。

外付け対応チューナーや対応チューナー内蔵テレビはまだまだこれからなので、後から外付け機器などを購入したくないという方は少なくとも2018年まで4Kテレビを買うのを待った方が賢明かと思います。

また、現状では試験段階ですが、ケーブルテレビ網(CATV)を利用した4K/8K放送も実験が行われており、集合住宅などは、BS左旋対応製品への切替が困難であるためCATV経由での視聴が一般化する可能性もあります。

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