昨日、総務省から報道資料として、「現在市販されている4Kテレビ・4K対応テレビによるBS等4K・8K放送の視聴に関するお知らせ」という資料が出ました。今売っている「4Kテレビ・4K対応テレビ」では、BSでの4K放送を視聴できず、別途チューナーが必要とのこと。
これまで、本サイトにて何度か紹介させて頂きましたが、来月からBS17chにて4K8K試験放送が開始になることから、ようやく総務省からもハッキリと明言したことになります。
総務省 報道資料について
以下、引用します。
//www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu08_02000157.html
現在市販されている4Kテレビ・4K対応テレビ※1を利用して、衛星基幹放送による超高精細度テレビジョン放送を視聴するためには、平成30年の実用放送開始にあわせて発売予定の機器が別途必要になります。
総務省では、4K・8K推進のためのロードマップ(2015)を策定し、平成30年の衛星基幹放送による超高精細度テレビジョン放送(以下「BS等4K・8K放送」という。)の実用放送開始に向けて、当該放送の視聴を希望する視聴者が家庭において放送を視聴できるよう環境整備を進めています。
現在市販されている4Kテレビ・4K対応テレビでは、124/128度CS放送、ケーブルテレビ、IPTVによる4K放送、インターネットによる4K配信サービスを視聴できます※2。
一方、BS等4K・8K放送については、現行の方式とは異なる新しい伝送方式を採用することから、現在市販されている4Kテレビ・4K対応テレビで視聴するためには、平成30年の実用放送開始にあわせて発売されることが想定されている外付けチューナー等の機器が別途必要となります。
このたび、視聴の方法などを周知するリーフレット(別添PDF。制作:一般社団法人電子情報技術産業協会、監修:総務省、経済産業省)が完成しましたので、お知らせします。
※1 水平3,840画素以上かつ垂直2,160画素以上を有する表示デバイスを搭載し、4K映像信号を表示できるものを「4K対応テレビ」と呼び、この表示機能に加え、何らかの4K放送をテレビ本体で受信可能な機能を有するものを「4Kテレビ」と呼んでいます。
※2 124/128度CS放送、IPTVによる4K放送、インターネットによる4K配信サービスへの対応は、メーカや機種によって異なります。ケーブルテレビによる4K放送の受信にはセットトップボックス(STB)が必要です。
一体どういうことなのか?
今回総務省が、注意・喚起を行ったのは、上の図の赤く囲った部分です。
これから始まるBS衛星を用いた(BS17ch)4K放送には、別途チューナーが必要ですよ!と言っているのです。4Kテレビと言っているのでこのテレビさえ購入していれば、いつか地デジの4K放送も視聴可能かと考えてしまいますが、そうではなく、今販売している4K・4K対応テレビでは、衛星放送のみ、その衛星放送も「CS」だけということになります。
現在販売されてる4Kテレビ・4K対応テレビで何が見られる?
- 124/128度CS放送
- ケーブルテレビ
- IPTVによる4K放送
- インターネットによる4K配信サービス
CS放送とインターネット回線を利用した4K放送は視聴可能です。
8月からBSでの4K試験放送が開始
BSでの4K試験放送の開始を控え、4Kテレビの販売増が見込まれていますが、、現状では専用の受信機が販売されていません。視聴できないことを知らずに購入するケースが出ており、問題になっているようです。
詳しくは、こちらをごらん下さい。
まとめ
平成30年度に開始予定の4K放送対応のチューナーは、現時点のところまだどのメーカーからも発売予定はないようです。
昨年のInterBEE2015にて、チューナー開発を行っているメーカーの方とも対応チューナーの発売時期について話をしましたが、その時点で技術仕様が固まっていないため、とても2016年の夏に一般発売を開始することは出来ないと仰ってました。
技術仕様が公開されたタイミングを考えると、秋ぐらいには対応チューナーが出てくるのではないかと想定しています。
今年から始まる試験放送は既存のBS衛星を用いて行いますが、実用化に向けた放送についてはまだまだこれから仕様を決めていくようなので、完全に対応するチューナーはしばらく先になりそうです。