「NHK技研公開 2019」③ スポーツ中継に関連する4K・8K技術は?

「NHK技研公開 2019」について幾つか書いてきましたが、「東京2020」オリンピック・パラリンピックは来年に控えてますし、スポーツ中継の4K・8K放送ってどうやっているんだろう、これからどうなるんだろう?って思いますよね。スポーツ中継に関連する展示を見てみましょう。

8K(スーパーハイビジョン)ワイヤレスカメラ

4Kと8Kのワイヤレスカメラの展示がありました。オリンピックに限らず、生中継で活躍するだろうと期待できますよね。

8Kのワイヤレスカメラ・エンコーダー・送信機など

伝送距離100mを実現する8Kのワイヤレスカメラシステム。送信周波数は42GHz帯を使用し、送信電力は 200mW。

伝送ビットレート185Mbps。伝送遅延については、4K伝送で約30ms、8K伝送で約50ms。

よく見ると分かるのですが、バッテリーは6つあり、まるで背負子の様になっています。これは軽量化しないと辛そうです。

実際に担いだ写真がこれ、アンテナマンという名前で、何とも大変そう。これじゃ下手に転べませんよね。先日もNHKでマチュピチュの8K生中継がありましたが、同じくこんな感じだったんでしょうか・・・

受信信号をIP化してイーサネットで伝送します。信号処理の広帯域化によって8K映像にも対応。また、市販のイーサネット用の機材でケーブルの延長や分岐が容易に行えるため、機器の設営が簡単になります。

4Kのワイヤレスカメラ・エンコーダー・送信機など

4Kワイヤレスカメラの送信部は、4Kエンコーダー1台で、さほど重そうには見えませんでした。

8Kでスローモーションを体験

8K4倍速高速度カメラと8K4倍速レコーダ展示

8K映像を4倍速で撮影できる撮像素子カメラは、スポーツを8Kで撮影することが可能。

8K4倍速レコーダーは、4倍速の8K映像をリアルタイムに記録しながら、同時にスロー再生ができるレコーダで、4時間の連続記録に対応し、長時間のスポーツ競技でもOK。その場ですぐにスロー再生することが可能。

スローモーションは、素早い動きの多いスポーツ観戦には必須ですよね。「東京2020」でも大いに期待してます。

オブジェクトベース音響による次世代音声サービス

視聴者が、自分の好みや視聴環境に合わせて番組音声をカスタマイズできるオブジェクトベース音響による音声サービスの展示。

音の素材も、いろいろな場所で収音すれば、より臨場感があるものになるし、例えば、野球場ひとつ例にしても、1塁側、3塁側で分けられたら面白いですよね。ホームチームの方の音声を聞いて試合応援しようとか、面白そうで期待してます。

現在の放送では、完成した番組の音声信号を放送していますが、このオブジェクトベース音響は、音の素材と音響メタデータを放送し、テレビ受信機で各家庭の音響システムに合わせて音声信号を再生します。

音響メタデータを音声信号に同期させ、既存のデジタル音声信号の入出力装置を介して伝送する方式と、MPEG-H 3D Audioのリアルタイム符号化装置に入力するインターフェースを開発。

この音響メタデータを音声信号と同期させて既存のデジタル音声信号の入出力装置で伝送する方式は、米国の映画テレビ技術者協会 SMPTE ※(Society of Motion Picture and Television Engineers)に提案中だそう。

※ SMPTEは、映画、テレビの技術全般にわたる標準規格を策定しているところ。

22.2マルチチャンネル音響の適応ダウンミックス

8K放送の22.2ch音声と地上波放送のステレオ音声を、同時に生放送で流すとことを考えてのもの。

22.2マルチチャンネル(22.2ch音響)の音響的な特徴を保持したまま、5.1サラウンドとステレオを自動で制作するためのダウンミックス装置。生放送にも使用可能。

スポーツの状況を体感できる触覚インターフェース

4Kや8Kではないけど、スポーツ競技の状況を触覚で体感できるもので、応援したいチームや特定の選手の動きに合わせ振動で体感できます。

展示はバレーボール。写真の黄色のボールを握ると、振動を感じレシーブやパスが回ってきた際、振動します。

そこそこパワーもありましたが、申し訳ないけど、ピンとくるものではありませんでした。

将来的にはVRへの応用、 視覚、聴覚に障害がある方にも楽しめることを目的にしています。 「東京2020」での実現は難しいけど、将来的には可能かも・・・
これが本当に実現すれば面白いと思います。

ニュースを対象とした日英機械翻訳システム

この展示に関しては、日本語のニュース原稿を自動的に翻訳する技術の研究で、ニュースのための翻訳システムということですが、将来的には、AIを活用してくれば、原稿関係なくできると思います。

AIを活用したこちら↓の自動字幕も使い、様々な言語を学習させていけば、可能だと思うからです。

生放送番組における自動字幕制作

この実験は、NHK番組技術展でも展示があったもの。現在、福島、静岡、熊本で実施しています。実際に見てみると、時々おかしな字幕がついてましたが、概ね合っている感じでした。

このあたりのシステムが実現すれば、ピョンチャンオリンピックの放送でロボット実況というのがありましたけど、こんな感じでもっともっと楽しめると思うんです。

将来的には、言語は自動翻訳や字幕で何とかなると期待しています。

さいごに

ちょっと長くなったので、また次回に続きます。宜しければお付き合いください。前回はこちら↓

「NHK技研公開2019」は家族で楽しめる! 8K・AR・3D体験をしてみよう!

2019年5月30日から6月2日まで開催の「NHK技研公開2019」に行ってきました。今年も昨年以上に誰もが楽しめる展示になっておりました。会場の様子を紹介したいと思います。 今年は、基調講演のほかに「ラボトーク」という実際に研究している方の生のお話を聞く機会が用意されました。

「NHK技研公開 2019」② 遂に”地デジで8K放送”も実現しそう

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください