「DisplayPort1.4 」vs「HDMI2.1」vs「superMHL」、次世代映像規格はどの規格に?

「DisplayPort1.4 」vs「HDMI2.1」vs「superMHL」、次世代映像規格はどの規格に?

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先日、標準化団体VESA(ベサ)は、ディスプレイとのインターフェースの標準規格をアップグレードした「DisplayPort1.4」を発表しました。1本のケーブルにて8K/60fps(60fpsの8K映像をサポート)の表示かつHDRについてもサポート可能となりました。

MHLコンソーシアムは、すでに1本のケーブルにて8K映像の表示が可能な「superMHL」を発表しており、次世代接続規格争いが激しくなっています。

概要:「DisplayPort1.4」とは?

「DisplayPort1.4」は、新しく「Display Stream Compression(DSC)1.2」を採用。VESAによれば、最大で3対1の圧縮比で動画ストリームを転送しながらも、最終的に表示される映像は客観的なテストにて「視覚的には劣化がない」と判断されたという。

現行の「DisplayPort1.3」が1本のケーブルでサポートできるのは、5K/60fpsでのディスプレイ表示または8K/30fpsでのディスプレイ表示です。

DisplayPort1.4では、このDSC 1.2の導入により、8K/60fpsでのディスプレイ表示に対応したほか、1本のケーブルにて8K(7680×4320)までのHDR映像をサポート。

また、「DisplayPort 1.4」では、HD動画と同時に「SuperSpeed USB」(USB3.0)規格でのデータ転送が可能も可能となっています。

Display Stream Compression(DSC)とは?

Display Stream Compression(DSC)とは、Video Electronics Standards Association(VESA)とMIPI Alliance(MIPI)が共同提案を行っている映像圧縮規格。

DSCは、2014年4月に発表され、DisplayPort1.4やsuperMHLに採用されているのは、DSC1.2となっており、1/3のロスレス圧縮が可能となっています。

同映像圧縮規格は、圧縮による映像劣化は、客観的にはほぼ発生しないロスレス圧縮が可能です。また、圧縮に表示遅延は発生しないとのこと。

HDRメタ転送(HDR meta transport)

HDRメタ転送は、DisplayPort標準に備わっている「二次データパケット」転送を利用して、現行の「CTA-861.3」標準をサポートする。HDRをサポートするため、動的なメタデータパケット転送が可能となっています。

このHDRメタ転送は、HDMI2.1にてサポート予定となっている、dynamic metadata(動的メタデータ)転送と同様の内容となっています。

音声転送の拡張(Expanded audio transport)

この仕様の拡張により、32ch音声、1,536kHzのサンプルレート、現行のオーディオフォーマットを含めることを機能をカバーしています。

これらの仕様はすべて、2015年に発表された「DisplayPort 1.4a」標準に基づいて制定されています。

DisplayPort 1.4aは、ノートPC、タブレット、スマートフォンの内蔵ディスプレイで8KとDSCをサポートするための標準規格。

今回のアップデートは、これらと同じことを外部ディスプレイで実現させるものという内容になっています。

概要:「HDMI2.1」とは?

現在、オランダのフィリップスが中心となって策定中の次世代HDMI規格。

既存のHDMI2.0aにおいても4K/HDRはサポートされていますが、よりHDR映像への対応を高めるためにdynamic metadata(動的メタデータ)を新たにサポートしています。

現在のHDMI2.0aではstatic metadata(静的メタデータ)とEOTFには対応していますが、動的なメタデータには非対応となっているため、このmetadata部分に対するアップデートとなるようです。

dynamic metadata(動的メタデータ)

概要としては、シーンごとに最適なHDRグレーディングが可能となります。

HDMI2.0aにてサポートしている静的メタデータでは、一つの映像内で複数のHDRグレーディングを利用することは不可能ですが、動的メタデータをサポートすれば、HDR映像に仕上げる際に映像(シーン)ごとに最適なグレーディングが可能となります。

HDMIはこれまでに12倍も高速化してきた。

最新のHDMI2.0aは、18Gbpsのデータ転送帯域があります。

しかし、最初のHDMI規格1.0は、1.5Gbpsしかありませんでした。現在の規格と比較すると、データ転送帯域は12倍の差があります。

HDMIは、業務用のHD映像規格であるHD-SDIの一般向け規格として誕生した経緯があり、当時はHD映像向けでした。その後、アップデートを繰り返し4K/HDR対応まで進化してきましたが、そろそろ限界では?といった感じです。

HDMI規格は4K対応まで?

普及に向けては、4ポート接続が必要な既存のHDMIが一般化することは考えにくく、8K対応機器からはHDMIポートが無くなっていくかもしれません。

その理由として、HDMIが既存のインターフェース規格を維持したままでは、HDMI規格がさらに進化したとしても、2ポートは最低必要となる見込みだからです。

概要:「superMHL」とは?

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「superMHL」は一般向けに最大8K/120fpsまで伝送対応可能なケーブルとして、開発が進められています。

現状のsuperMHLでは、1本のケーブルにて36Gbpsまで伝送が可能まであるため、最大8K/120fpsまで対応可能ですが、8K/120pでは4:2:0となってしまうため、HDRには非対応となっています。HDRには8K/60fpsまでの対応となっています。

sueprMHLにおいても、DisplayPort1.4同様にDSCを用いれば、8K/120fpsでのHDR映像伝送も可能となっています。

今後、ケーブル規格の改良が予定されており、将来的には1本のsuper MHLにて180Gbpsまで対応可能となっているため、将来的にはフルスペック8K/120fpsでのHDRにも対応が予定されています。

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8K対応は「superMHL」と「DisplayPort 1.4」が先行

superMHLが一気に普及するか?

規格スペックから見ると、8K対応はMHLコンソーシアムが開発を進めているsuperMHLが先行しています。

映像分野の接続規格としては、HDMIが持っても普及しており、今やAV関連機器でHDMIが搭載されていない機器はほぼないと言っていいほどです。

しかし、HDMI規格では、今のところ8K対応の目途は立っておらず、規格としてそろそろ限界?ではないかと思われます。

CES2016では、多くの8KディスプレイやLGの8Kテレビが出展・展示されていましたが、採用されていた規格を見ると、superMHLを用いたものや、HDMIを4ポート利用して接続が行われていました。

ちなみにシャープが発売を開始した業務用の8Kディスプレイは、HDMIを4ポート利用して8K映像の表示を行っています。

2016年3Qには、sumsungから8Kディスプレイの出荷が開始されると言われており、このディスプレイが採用するインターフェース規格にも注目したいところです。

まとめ

8Kディスプレイや8Kテレビ等の対応機器へは、HDMIではなく、superMHLやDisplayPort1.4が採用されていく想定されます。

PCを中心として8Kディスプレイへは、互換性の観点からDisplayPort1.4が、テレビ向けには、suuperMHLが普及していくと考えられます。

まだ、各機器が採用する次世代規格の動向は見えませんが、9月にドイツ・ベルリンにて開催されるIFA2016にて、次世代規格の動向が見えるくると思います。

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