8K映像で観察できる顕微鏡が開発された。医療にどう役立つのか?

 

生き物の体内の様子を、8K映像で観察できる特殊な顕微鏡を、自治医科大学などの研究グループが開発しました。これまでの電子顕微鏡の16倍の範囲を観察でき、最大3300万画素で観察可能とのこと。癌治療にも役立ちそうで期待しています。

最大3300万画素の8K顕微鏡

8Kの顕微鏡は、自治医科大学の西村智教授らの研究グループと、NHKが共同開発したもの。8Kのカメラを搭載し、最大3300万画素で生き物の体内を観察可能とのこと。

研究グループでは、マウスの血管の内部で血小板が集まって脳梗塞の原因となる血栓が作られ、さらにその血栓が剥がれて脳の方向に向かって流れて行くまでの一連の様子を観察することに、初めて成功しました。

この8K顕微鏡で何ができるかと言うと、血管を流れる、直径1000分の3ミリほどの血小板が流れていく様子を、通常の電子顕微鏡の16倍で観察できるそうです。

広い範囲で鮮明に見えるということは、体内の様子を俯瞰(ふかん)して見ることができ、どこで何が起きているのかを把握しやすくなります。

臓器にどう影響を与えているのかなど、広い範囲を同時に見ることができれば、病気の発症メカニズムの解明などに役立つとも研究者は話しています。

 

8Kの顕微鏡診断が可能になればどうなる?

現状は?

「総務省の検討会」でも話がされていました。

日本の医療現場のがん手術においては、早期がんが多く、内視鏡治療が欧米より進んでいるそうです。

今は、癌になった際に、転移しているかの目安ともいえるリンパ管に癌があるかどうかを調べると私も記憶しています。

このリンパ管は目視はできないので、色素や、放射性同位元素のトレーサーを使って可視化し、癌から転移する最初のリンパ節を見つけて、そこに癌細胞が無ければ手術を簡単に済ませるという現状があります。

現在は、色素が発する特殊な蛍光を、特殊なカメラや、近赤外光を当てたりして見つけているそうです。しかし脂肪内にある微細なリンパ管を把握するのは難しいそうです。

8K顕微鏡が実現したら?

8Kの技術でリンパ管を正確に観察できたら、癌転移も顕微鏡診断という形で、正確に把握できるのでは?と言われています。

父が癌の手術をしたとき、〇本のリンパのうち、〇本転移がありました、とやはり説明されました。とくに、俯瞰(ふかん)という言い方をしていますが、遠くから眺める形で確認できたら、どこからその菌や細胞がやってきたかわかるのでは?とも思うのです。

父の場合も、癌の手術をした後に数か月に1度、PET検査をして、どこか転移しているか検査しましたが、これもあいまいですよね。父は、早期の前立腺がんと言われて、半年後に熱とタール便がでて、ステージ3の胃がんが見つかりました。

「それって、PET検査って意味ないじゃん」って思いましたから。

転移ではなく、別々に発症したと医師からは説明がありましたが、8K顕微鏡などが実用化されたら、こういう事例も減るのでは?とも思うのです。

私もいつか癌になるかもしれない、自分がならなくても、家族の誰かは癌になるでしょう。早く8K内視鏡も、8K顕微鏡も実用化してみんなの命も助けて欲しい。

それに、この分野で世界に優位に立って、日本の産業にして欲しいです。

 

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