8K内視鏡が2017年に実用化?、4K/8K技術が医療現場で活躍する日は近い

8K内視鏡が2017年に実用化?、4K/8K技術が医療現場で活躍する日は近い

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次世代のテレビ放送は4K/8Kに向かっています。実はこの技術はテレビだけでなく、意外な分野でも活躍し始めています。4K/8K放送に使われる高解像度の技術を使って、今最も期待されているのが医療分野です。

胃や腸などの体内を細かく調べるにはレントゲンでは不十分なことが多々あります。そのため、胃カメラや内視鏡などを用いて身体の内部を撮影するのですが、現在の内視鏡も十分解像度がありますが、より高解像度が可能な4K/8K対応の内視鏡が期待されています。

ソニーが今年(2015年)から4K内視鏡を発売

VISERA 4K UHD

出典:オリンパス(http://www.olympus.co.jp/jp/news/2015b/nr1509164klaunchj.jsp)

ソニーとオリンパス、および両社の合弁会社である「ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ」は10月から、オリンパスの外科手術用内視鏡システムとして「VISERA 4K UHD」 のブランド名で日本と欧州で販売を開始すると発表しました。

この製品は資本提携した両社がそれぞれのノウハウを結集して製品化されました。オリンパスは内視鏡シェアで世界トップ、ソニーはCMOSシェアで世界トップの技術を持っています。その両社が双方のノウハウを結集して製品されたのが今回の4K対応内視鏡システム「VISERA 4K UHD」です。

このシステムには、内視鏡ヘッドの先端レンズに高級一眼レフで使用されるEDレンズを採用し、CMOSセンサーにはソニーの最先端CMOSが搭載されているため、コントラストの効いたシャープな画像を実現します。

医療現場で使いやすいシステムとするため、映像のピントをワンタッチで調整することができるオートフォーカスが搭載されています。また、内視鏡ヘッドとカメラ本体を接続するケーブルに光ケーブルを用いることで、大容量の4K画像信号を高速に転送することが可能になり、遅延が少なく高精細な映像で出術を実施することが可能です。

価格は既存の高精細(HD画質)内視鏡システムと比較して2~3割ほど高いようですが、一度使ったらもう戻れないほど手術がしやすいと評判であるため、多少高くても十分売れると両社は考えているようです。

2017年には8K内視鏡が実用化される予定

8K対応の内視鏡開発も行われており、早ければ2017年には実用化される見込みです。

2013年2月には、内視鏡手術用の8Kカメラ(プロトタイプ)が開発されました。同年の2013年12月に豚を用いた動物手術が行われ、8K対応の内視鏡としては初めて成功しました。また、翌年の2014年11月には杏林大学にて、世界初の8K内視鏡を用いた胆嚢摘出術手術が成功しており、着実に実用化に向けて開発が進んでいます。

8K内視鏡にはまだ課題も多い

昨年に「世界初」の人体向け手術に成功した8K対応内視鏡システムですが、まだ課題も多くあります。

課題1:映像が暗い

8K内視鏡は既存の内視鏡(HD画質)と比べて非常に画素数多く(約3300万画素)、1画素あたりに得られる光量が少なくなってしまうため、既存の内視鏡と比較して感度が約1/40になってしまいます。そのため、撮影する箇所に十分な光をあてないとノイズが多い映像になってしまうため、既存の内視鏡システムと比較してむしろ画質が悪くなってしまいます。

課題2:内視鏡が太い

最近は患者の負担を下げるため、鼻の穴から入れる「経鼻内視鏡」という内視鏡があります。その内視鏡の直径は約6mmで既存の2/3ほどとなっています。しかし、この8K対応内視鏡の直径は既存の約9mmタイプよりさらに太いため、患者の負担が非常に大きくシステムとなっています。

課題3:カメラ部分が大きい

上部の写真は8K対応内視鏡のカメラ部分です。一番最初に開発された8Kカメラは本体だけで80kgもありましたが、この10年で2.4kgまで軽量化されました。しかし、医療現場で使いやすいカメラとするには現在のさらに1/4以下にする必要があるようです。

まとめ

8K対応内視鏡にはまだ多くの課題がありますが、これらの問題は数年前、ソニー・オリンパスが発売した4K対応内視鏡開発時にもあった課題です。8K対応内視鏡はMIC(メディカル・イメージング・コンソーシアム)というコンソーシアムが進めており、このMICの副理事長は元NHK技術研究所で所長を務め、現在8K(スーパーハイビジョン)開発を指揮された谷岡健吉氏です。

8Kの生みの親が今度は8K内視鏡を進めており、今上がっている課題についても解決の目途は立っているとのこと。予定通りに2017年に実用化されれば、8K放送が普及する前にまずは医療の現場で8K技術が普及するかもしれませんね。

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