医療現場にて、8K技術が内視鏡という分野で少しずつ活躍を始めているようです。
医療での8K利用は、まだまだ多くの課題を抱えているようですが、8Kならではの高精細映像が今後の医療に欠かせない存在になっていくかもしれません。
資料等で8K内視鏡を見たことは何度かありましたが、実物を見たのが初めてでしたが、想像していた以上に大がかりなシステムのようでした。
8K内視鏡システム
「硬性内視鏡」と書かれているケーブルに対して、上から垂直に接続されているケーブルは、光を送る専用のケーブルだそうです。
8Kカラーカメラは、アストロデザイン製の8Kカメラに興和光学製の産業用レンズを組わせているそうです。
8Kカメラを用いた内視鏡の特徴は、なんといっても高解像度を生かした鮮明な映像です。
個人的には・・・内蔵等を鮮明な映像で見たいとはなかなか想像しませんが、内視鏡を用いた医療には欠かせない要素だと思います。
しかし、一方で既存のHDや最近増え始めた4K内視鏡と比較すると、映像が暗いことや装置が大型になってしまう、内視鏡のケーブルが「硬性内視鏡」と呼ばれるタイプしか実現出来ていないことなどまだ多くの課題が存在します。
「硬性内視鏡」とは、ケーブルが硬いタイプの内視鏡です。一般的には、内視鏡というと人間ドック等で胃の検査に用いるくねくねと曲げられるケーブルを連想しますが、この硬性タイプは曲がらない所謂金属のパイプ状になっています。
また、パイプの経も太く約10mmあるとのこと。鼻などから挿入する内視鏡と同等の6mm前後まで細くすることは近々可能ですか?と担当の方に尋ねたところ、まだまだかなり厳しいという返答でした。
今後の技術進化に期待
8K内視鏡は、8K放送とは異なった領域からの技術進化が要求される分野だと思います。しかし、8Kが多くの分野にて活用が始まれば技術のすそ野が広がり医療以外にも新たな分野への活用が始まると期待していています。