SONYは、2017年2月5日(日)米国サンフランシスコで開催の ISSCC(国際固体素子回路会議)において、1/2.3型DRAM積層の3層構造のスマートフォン向けCMOSセンサーを開発したと発表。4Kで60fps動画が撮影可能で、フルHDで毎秒最大1,000フレームのスーパースローモーション動画の撮影が可能です。
DRAMを積層した3層構造のスマートフォン向けCMOSイメージセンサーを開発
ソニーは、DRAMを積層した3層構造の積層型CMOSイメージセンサーを開発しました。
従来の裏面照射型画素部分と信号処理回路部分との2層構造の積層型CMOSイメージセンサーに、さらにDRAMを積層。これにより高速読み出しを実現します。
また動きの速い被写体の撮影時には、歪みを抑えた静止画撮影が可能になります。
公式Youtube
SONYの同画素数のスマートフォン向けCMOSイメージセンサー「IMX318」と比較すると、
4K(3840×2160)で60fps撮影が可能で、遂にスマートフォンもここまで来たかと思いました。
従来センサーについてはこちら
つい先日も息子とゴルフの打ちっぱなしに初めて行ったのですが、その時スローモーションをスマートフォンで撮ったばかりでした。本当にスマートフォンでここまで撮れるのか・・・と感慨深いものがありましたが・・・。スマートフォンで何でもできるって思い知らされました。
スローモーションの撮影方法はこちらでも紹介しているので、XPERIAを持っている方は試してみましょう。
//www.sonymobile.co.jp/myxperia/howtoxperia/camera/function18.html
高速読み出しが可能に
画素部分より読み出すアナログ映像信号→デジタル信号へ変換する回路を、2段から4段構造に倍増し、処理能力の向上を図っています。
イメージセンサーから他のLSIへ信号を出力するには速度の制約がありますが、DRAMを積層し、信号を一旦DRAMに保存し、規格に合わせた速度で出力することが可能。
結果的には、1930万画素サイズの静止画1枚を120分の1秒(従来比で約4倍)で読み出しが実現しました。
また、この写真を見る限りでも歪みが軽減しているのがわかります。
写真出典://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201702/17-013/index.html
ハイフレームレート動画はさらに進化
スーパースローモーション動画の撮影が可能
露光時間を制御するメカニカルシャッターの無いスマートフォンでも、動きの速い被写体の撮影時に起こりやすい動体歪みを抑えた静止画の撮影が可能です。
高速読み出しが可能になり、フルHD(1920×1080画素)サイズで毎秒最大1,000フレームのスーパースローモーション動画の撮影が可能です。
最近はスマートフォンで花火も撮影できますし、夏の花火の時期には皆が動画撮影しているかも?また水族館のイルカショーなんかも、撮影したいなあと思いますね。
性能比較
型名 | 記載なし | IMX318 |
---|---|---|
製品発表 | 2017年02月7日 | 2016年02月16日 |
量産開始時期 | 不明 | 2016年5月 |
有効画素数 | 2120万画素 | 2,250万画素 |
センサーサイズ | 1/2.3型 | 1/2.6型 |
4Kフレームレート 3,840 x 2,160 | 60fps | 30fps |
1080p (Full HD) | 不明 | 120fps |
720p (HD) | 240fps | 240fps |
感度 (標準値F5.6) | 記載なし | 61mV |
主な機能 | 記載なし | ハイブリッドAF 動画向け3軸電子手ブレ補正 HDRイメージング レンズ解像度補正 白点補正 NR |
出力 | MIPI(CSI2)D-PHY 2.2Gbps/lane / C-PHY 2.0Gsps/lane | MIPI C-PHY1.0(3 trio) D-PHY1.2(4lane) |
画像フォーマット | Bayer RAW | Bayer RAW |
さいごに
詳細については、発表がされていないので徐々に公表されていくと思うので注視したいと思います。発売時期などの記載もないので分かりませんが、今月末にスペインのバルセロナで開催のモバイルワールドコングレスで詳細が見えてくるのでしょうね。
どのタイミングでXPERIAに搭載されるのか楽しみです。
関連記事はこちらも
【Sample 4K Movie付き】4K動画撮影するには?最新スマホのXperiaZ5、iPhone6sや4Kビデオカメラを比較レビュー