歴史的・世界的に価値のある美術館所蔵の美術品と、DNPの持つ最新の技術で「実物と4K映像・3Dを組み合わせた展示」をDNPミュージアムラボで体感できます。現在は『フランス国立図書館 地球儀・天球儀コレクション展』を行っています。予約制ですが無料なので、ぜひ出かけてみましょう!
DNPミュージアムラボって?
大日本印刷(DNP)が東京都品川区のDNP五反田ビルで2006年から運営している施設。
「DNP ミュージアムラボ」は、ミュージアムと協働して、多様な芸術文化に親しむ方法について考え、それをカタチにするDNPの文化活動です。
活動の中心は、誰もが気軽に芸術文化に触れ、その背景を読み解き、驚きや感動、共感やヒントをえるための、「方法の開発」と「環境の整備」を行っていきます。時代にふさわしいカタチへと、ミュージアムが担ってきた機能(収集・保存・研究・展示・教育)がパワーアップされることへの貢献を通じ、人々と芸術文化との出会いがより一層豊かになることを目指しています。
この見せ方については、美術館や博物館の展示に、最新のデジタル技術を取り入れ、DNPが持つ技術を駆使して、様々な方向から作品にアプローチできる環境を研究してきたそう。
もう実用化もかなりされていて、ルーブル美術館での展示では、
2011年6月の工芸品部門、2012 年には古代エジプト美術部門、2013年には絵画部門、そして2014年には古代ギリシア・エトルリア・ローマ部門の常設展示室に設置されています。
DNPミュージアムラボでの取り組みが、美術館や博物館、教育機関にも生かされ、作品の「見かたが変わる、見えかたが変わる」機会に一役買っています。
『フランス国立図書館 地球儀・天球儀コレクション展』とは?
下記は、ルーブル美術館が所蔵しているオランダの画家、フェルメールの絵画で「天文学者」と名前がついてるものです。画像は一部分だけ載せましたが、展示ではこの天球儀が見られて3D・VR技術による最新の展示を見ることが可能です。
この絵画に描かれた人は、オランダ人科学者アントニ・ファン・レーウェンフックだといわれ、またテーブル上の天球儀はヨドクス・ホンディウス (en:Jodocus Hondius) 制作のものと言われています。
4KタブレットやVR(バーチャルリアリティ)ヘッドマウントディスプレイ、人の動きが、そのまま操作に反映される技術を利用した展示が行われている。
具体的には、収蔵する「地球儀」や「天球儀」を、全方位から撮影。VRで「天球儀」を内側から見られたり、バーチャル的に触れたりできる展示になっているという。
美術的価値の高いもの、だからこそどんどん触って欲しい!
このバーチャル的に触れられるっていうのは凄く意味があって、収蔵の「地球儀」や「天球儀」は、学芸員ですら触れるのに慎重になるほどの美術品。一般の人が普通に地球儀をクルクル回転させて見ることも難しく、劣化で表面も見づらくなっている。
そこで、DNPでは、この地球儀や天球儀の表面を、画像データで撮影し、つなぎ合わせて3D化した。これで実物に触れなくても、4Kタブレットで自由に確認できるようになった。
VR(バーチャルリアリティ)技術も同様だ。ヘッドマウントディスプレイを使って、天球儀を内側から見ることが可能だという。今までならこんな展示はなかったので、体験する展示が可能になった意味は大きい。
どうやって体感・体験できるのか?
実物の地球儀や天球儀が展示されたケースの前に設置された4Kタブレットに触れると、そこに映し出された円形の地球儀なり天球儀がぐるぐると回り、見たい場所が現れたり・・・
VRヘッドマウントディスプレイを使えば、天球儀を球体の中心から見たときに、どのように見えるのかを体験できる。VRだからできる新しい鑑賞方法ですね。
公式Youtube
今回の展示をきっかけに、DNPとフランス国立図書館では、文化遺産の新しい展示方法を検討し、日本やフランスで実現に向けとりくんでいくそうです。ルーブル美術館のように実用化ももうすぐですね。
ルーブル美術館での取り組みなどはこちらも
//www.museumlab.jp/greeting/tml/10th.html
展示はいつ、どこでやってる?
会期が前期、後期とわかれます。
前期:2016年2月19日〜5月22日
後期:2016年6月3日〜9月4日
営業時間:金曜日/18時〜21時 土・日曜日/10時〜18時
入場料:無料
※予約制になります。
予約等はこちらから
場所:DNP五反田ビル
東京都品川区西五反田3-5-20 DNP五反田ビル1F
・「五反田駅」徒歩6分
JR山手線(西口)・都営地下鉄浅草線(A2出口)・東急池上線
・東急目黒線「不動前駅」徒歩7分