イタリアの映画監督「ルキーノ・ヴィスコンティ」の生誕110年と没後40年を記念して、代表作が4K・デジタル修復され、劇場や映画祭で上映されます。メモリアルイヤーである今年は『若者のすべて』をはじめ、5本の作品が修復され劇場で上映される。
アラン・ドロンとヘルムート・バーガーが、若く美しい姿でよみがえります。
ルキーノ・ヴィスコンティとは?
映画監督、脚本家、舞台演出家でもある。
ルキーノ・ヴィスコンティは1906年11月2日にミラノで生まれ、1976年3月17日にローマで亡くなった、イタリアを代表する映画監督の一人です。
ミラノを統治した名門貴族の末裔として生まれたヴィスコンティは、一族がミラノ・スカラ座のパトロンで、一流の文化人や芸術家が年中家を出入りしていたこともあり、人も芸術も物も“本物”に囲まれて育ちました。
1936年にココ・シャネルの紹介でジャン・ルノワールと出会い、アシスタントとしてルノワールの映画製作に携わり、その後1942年、映画監督としてデビュー。沢山の名作を世に残します。
ヴィスコンティは、丹精な顔立ちのスターを好んで起用したことでも有名。ただし別格なのは、アラン・ドロンとヘルムート・バーガーですね。
主な作品
郵便配達は二度ベルを鳴らす Ossessione (1942年)
揺れる大地 La terra trema: episodio del mare (1948年)
夏の嵐 Senso (1954年)
白夜 Le notti bianche (1957年)
若者のすべて Rocco e i suoi fratelli (1960年)
山猫 Il gattopardo (1963年)
熊座の淡き星影 Vaghe stelle dell’orsa (1965年)
異邦人 Lo straniero (1967年)
地獄に堕ちた勇者ども The Damned / La caduta degli dei (1969年)
ベニスに死す Death in Venice / Morte a Venezia (1971年)
では、今年上映する予定の作品は?
ルキーノ・ヴィスコンティ メモリアル・イヤー in JAPAN
『若者のすべて 4K完全修復版』ジャパン・プレミア Supported by GUCCI ・4月14日(木) メモリアル・イヤー オープニングイベント 終了
『若者のすべて 4K完全修復版』(原題:ROCCO E I SUOI FRATELL)特別上映
GW イタリア映画祭2016
ヴィスコンティと美しき男たち~アラン・ドロンとヘルムート・バーガー~
『山猫 4K修復版』(原題:IL GATTOPARDO)
『ルートヴィヒ デジタル修復版』(原題:LUDWIG)
5月14日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
公式Youtube
ルキノ・ヴィスコンティ 2016年 生誕110年・没後40年 メモリアル~イタリア・レアリズモの軌跡~(仮)
『郵便配達は二度ベルを鳴らす デジタル修復版』(原題:OSSESSIONE)
『揺れる大地 デジタル修復版』(原題:LA TERRA TREMA/EPISODIO DEL MARE)
『若者のすべて 4K完全修復版』
2016年冬 新宿武蔵野館ほか全国順次公開
特に、ヴィスコンティ作品の中でも、人気を誇る『山猫』はイタリアを代表するブランドであるGUCCIにと、アメリカの映画監督、マーティン・スコセッシが2010年に設立したザ・フィルム・ファンデーションからの、約1億円の費用の資金提供により修復が実現しました。
退色と損傷の激しかったフィルムを修復するのには、1万2千時間が費やされたと言います。そして、ヨーロッパで最も美しき王の孤独と狂気を描いた『ルートヴィヒ』は、初デジタル修復版での上映となります。