Netflix 4K 『アンという名の少女』の世界観が好き!どんな4Kカメラで撮影してるのか??

ここ数年間で見たドラマで一番感動したのは、Netflix『アンという名の少女(Anne with an “E”)』でしょう。美しいものをさらに美しく、儚く、切り取り、ストーリーより映像とその世界観そのものが好きな作品です。赤毛のアンが原作の作品ですが、現代の問題にアレンジされております。この美しくも儚い世界観は、どの様な4Kカメラで撮影されているのでしょう・・・・

Netflix『アンという名の少女』4K

Netflixで配信している L・M・モンゴメリ『赤毛のアン』blankシリーズを元にしたテレビドラマ。

3シリーズあって残念ながらシーズン3で完結してしまった模様ですが、4K画質のドラマで、風景がとにかく美しいのが魅力です。

最近、NHKでも放送始まったんですね。このドラマは家族でも見られる健全なドラマで、深くは追ってませんが、色々な問題も取り上げていて良い作品です。劇中の英語はイギリス英語です。

3シーズンまですべて見ましたが、特に1シーズンの第1話が印象的で、カナダの情緒あふれる風景と、カメラワークがとても気に入ってしまい、以来ずっと楽しみに見てきました。

正直終わってしまうのが本当に本当に惜しかった。「Breaking Bad」みたいに別のシリーズでも良いからやって欲しいし、スピンオフもやって欲しいのですが、金銭的な理由で打ち切りしたようなので、続編は無理そうですね。この作品のテイストでこのキャストで続きが見たいんですよね!

このドラマを見ていると、人種問題やジェンダーの問題も良く出てきます。ベースの話は赤毛のアンだけど、本当にいろいろなことが盛り込んであって子供と一緒に見ても良いドラマだと思います。

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魅力は、カナダの風景と四季

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私はカナダにもアメリカにも行ったことがないのですが、この『アンという名の少女』を見て、カナダのプリンス・エドワード島に行きたくなりました。

こういう作品こそ、4K作品でどんどん増やして欲しいです。

原作が『赤毛のアン』なので、本を読んだことがある方は、内容も想像できると思いますが、魅力はそれだけではないです。

物語に出てくる、木や花はもちろん、野原に咲く名もなき花もとても美しいです。

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それは4K画質のせい?ではなく、撮影された方の意図が伝わる感じで、映像だけでいろいろなことが想像でできるのです。何かとても訴えかけてくるものがあって・・・言葉でうまく言えないので、ぜひ一度見て欲しいです。

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どんな4Kカメラで撮影しているの?

『アンという名の少女:Anne with an “E”』は、VARICAM35 カメラで、4K(3840 x 2160)23.98fpsで撮影されました。撮影監督の一部を務めたBobby Shore(ボビー・ショア)はこう言っています。

VARICAM35 は、4K/12fps対応、スーパー35mm MOSセンサーを搭載の4Kシネマカメラです。

 

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『アンという名の少女』の撮影をする際、ショアの最大の課題は、主人公アンの視点・・・”彼女の独特の世界観”を視覚的に表現する方法を考えたそうです。

そして、撮影者たちは、Sally Mann(サリー・マン)の風景写真の撮り方にも影響を受けたとも言っています。

Sally Mann(サリー・マン)blankとはアメリカの女流写真家で、アメリカの田舎で夫と3人の子供暮らし、自らの子供たちや米国南部の自然を大判カメラを使って撮影することで知られる方。 1990年代に人気のあった写真家です。

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こう聞いていると、私が、『アンという名の少女』の撮り方が、とても好きな理由がわかった気がしましたね・・・

『アンという名の少女』は、Netflixで4Kで撮影が決まっていたのですが、どのカメラが適しているのか、大規模なテストを行う時間もなかったそうです。

結果的に、ARRI:Alexa、RED、VARICAM35、Sony F55・F65で、一連のテスト(キャンドルの光、窓にシアーをつけた俳優の立ち姿など、時代劇を撮影する際に直面するすべての要素)を行い、すべてのカメラの中で、ダイナミックレンジとカラーの点で、VARICAMに決めたと言う。

また、『アンという名の少女』には、劇中、キャンドルライトの下で撮影されたシーンが多くありましたが、森の中を走る列車のショットを除いて、ほとんどVariCamのネイティブ ISO5,000を使うことはなかったと言います。

 

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Netflix:Anne-With-An-E

参考:PANASONIC UK   https://business.panasonic.co.uk/professional-camera/Anne-With-An-E

また、この『アンという名の少女』のショーランナー(現場指揮者)は、Moira Walley-Beckett(モイラ・ウォーリー・ベケット)と言って、女優さんであり数々の賞を受賞した脚本家で、エグゼクティブプロデューサーでもあります。

このモイラは、あのAMC「Breaking Bad」のライター兼共同製作総指揮者として6年間を過ごしたそうです。その際にも沢山の賞を受賞したそうです。

私の好きな「Breaking Bad」も、話の内容よりも実は世界観が好きなのですが、同じクリエイターが作るとこうなるんですね。いろいろ調べて納得しました。

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音楽も良い!

オープニングに流れた曲は、アコースティックギターと声が良いリズムで素晴らしくて、この曲と物語が凄くマッチしていて大好きです。

オープニングの曲は、「Ahead by a Century 」blankという曲で、アーティストは「The Tragically Hip」blank

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「The Tragically Hip」blankは、80年代から活躍し、2005年にはカナダの音楽の殿堂入りを果たしたカナダの国民的バンド。この「Ahead by a Century」という曲は、1996年にリリースし、大ヒットしたバンドの代表作だそうです。

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また、劇中に流れる曲も良いです!!カナダと言うか、アイルランドのケルト音楽に近い感じなのですが、バックに流れる音楽も切なく、情緒があってイメージにピッタリです。

また、時々主人公のアン・シャーリーが口ずさむ歌も良いんですよ!たまりません!!

この女優さんは、まだ若いし将来が楽しみですね。

どんな話か?

アンという名の少女は、あらゆる困難と多くの課題に立ち向かい、愛と受容、そして世界での彼女の地位を求めて戦う部外者についての、時代の到来を告げる物語です。1890年代後半にプリンスエドワード島を舞台にしたこのシリーズは、孤児院や見知らぬ人の家で虐待的な子供時代を過ごした後、年老いた姉と弟と一緒に暮らすために誤って送られた孤児の少女アン・シャーリーを中心にしています。時が経つにつれて、アンはマリラとマシュウカスバートの生活を変え、最終的には彼女のユニークな精神、激しい知性、そして素晴らしい想像力で彼らが住む小さな町全体を変えます。アンの冒険は、アイデンティティ、フェミニズム、性別、人種、いじめ、偏見などのテーマを含む、時代を超えた話題の問題を反映します。  出典:CBC

時代も国も違うのですべては理解できませんが、偏見、いじめ、先住民への迫害、人種差別と昔からの問題と、今の時代に合ったテーマ女性の自立や同性愛なども取り入れられています。

物語の雰囲気は、ノスタルジックな感じで作られています。

以下、ネタバレも含みます。

第1シーズン

プリンス・エドワード島のアヴォンリー村に住む(屋号:グリーンゲーブルズ)農家のカスバート家(兄:マシューと妹:マリラ)が、農家の手伝いができる男の子を孤児院から養子に迎えようとします。

しかし、待ち合わせの場所にあらわれたのは、やせっぽちで赤毛の少女アンでした。マシューは初めてあった時から彼女を気に入るが、マリラは戸惑い孤児院へ送り返そうか迷います。

しかし、彼らは、次第にアンを愛するようになり正式に養女として迎えます。正式に養女になったアンは、学校に通うことになり、初めは、いじめにも遭います。

そして、想像力、本を沢山読んできた知識力で、ギルバート・ブライスと学力を競い合います。

その後、裕福なお家の娘ダイアナと親友になり、マシューとマリラからも愛され、初めて人から愛される幸せを知るのです。

ダイアナの妹の命の危険を機転を利かせて助け、その後、いじめにも打ち勝ち、優秀な生徒だとみんなが気づき始めます。

ところが、マシューは心臓の病に倒れてしまいます。また、ギルバートの家も父が亡くなり、生活が困窮します。

そんな中、カスバート家を手伝うフランス少年のジェリーを襲った二人組の強盗が、グリーンゲーブルズを訪ねて来るのです。

第2シーズン

この強盗は、なんとカスバート家に下宿することになります。ジェリーは強盗の顔を見ていなかったのです。

しかし、この強盗はアヴォンリー村の村人からお金をだまし取ろうとやってきた悪い奴で、金脈がアヴォンリー村にある証明を偽造し、村人から大金を集めみんなに投資させますが、実は真っ赤なウソ。その後、この強盗達は夜逃げします。

父親が亡くなったギルバートは、見聞を広めるために船に乗り、黒人のバッシュと仲良くなり友達になります。友達ギルバートは、バッシュと船を降り、帰郷。彼と同居するようになります。

バッシュがギルバート家の畑を手伝い、ギルバートは医者を目指し始めます。

アンと友人になった芸術家肌の少年コールはいじめに遭い、学校をやめてダイアナの大叔母ジョセフィンのもとで暮らし始めます。この頃から、ダイアナの大叔母ジョセフィンと、アンは心が通じ、年の離れた友人かつ、アンの師にもになっていきます。

アンだけでなく、同級生たちは思春期を迎え、アンは、自分のコンプレックスを少しでもなくしたいと赤い髪の毛を染めますが、緑に染まり嘆きます。その後、髪の毛はいまの時代で言うベリーショートに切ります。

アンの同級生の女の子は、先生と恋に落ち、結婚しようとしますが、結婚=女の幸せではないと気づき、結婚式当日に逃げてしまいます。

友人が結婚するはずだった先生の代わりに先進的な女性教師ステイシーが赴任してきます。彼女は、電動の自転車に乗り、スカートは嫌いでパンツスタイルが好きな女性。自分の意見をしっかりと持っていて、アンの模範となり、彼女が先頭に立ち女性の権利や新しい教育を学校でも教えていきます。

しかし、女性の権利、新しい教育を説く先生、ステイシーは村の議会で、教師を辞職して欲しいと言われてしまうのです。そこで、アンをはじめ、生徒が立ち上がり、抗議の活動をし、ステイシー先生の辞職を覆し、アンたちの先生で再びいられるようになります。

そして、バッシュはメアリーと結婚します。

第3シーズン

アンは、あるきっかけから、先住民の娘カクウェットと友達になります。

ギルバートはシャーロットタウンに住む、裕福な医者の助手をし始め、そのお医者様から娘と結婚するなら、医大の留学費用も含め、援助すると言われます。

そして、つい最近結婚して子供も生まれ、幸せ絶頂のはずのバッシュですが・・・悲しいことに突然妻メアリーが病死してしまいます。

まだ乳児の子供の面倒は大変で、子供の面倒を見るためにバッシュは母を呼び寄せ、メアリーのダメ息子イライジャも一緒に住むようになります。

そんな中、アンが友人となった先住民の娘カクウェットは、騙されて両親から隔れて生活をしなくてはならなくなり、監禁されるが、彼女は自力で逃げ出し故郷へ戻る。

アンが執筆した新聞の記事が波紋を呼び、村は大荒れになり、議会は圧力を加えようとする。

アンたちは、進路を決める時期になり、アンは遂にギルバートへの恋心に気づくが、すれ違い、一時は医者の娘と婚約しようと決めるが、彼もまたアンへの恋心に気づくのです。

アンやダイアナら生徒のほとんどは大学に合格し、シャーロットタウンに引っ越していきます。

そして、アンとギルバートですが、ギルバートがシャーロットタウンの下宿にやってきます。そこで、留学も婚約もやめたと知り、お互いが大事な存在だと知るのです。彼はフランス留学をやめ、トロント大学に行きます。

そいて、マリラとマシューの助けでアンは実の両親のことを知り、自分が愛されて生まれてきた子供だと知り、自分の存在自体を肯定するのです。

アン・シャーリー役のエイミーベス・マクナルティの言葉

アン・シャーリー役のエイミーベス・マクナルティの記事が、CBCにありました。彼女はこう言っています

彼女もアンと同じく、本を読み、学校では優秀で想像力の豊かな子供だったそうです。

彼女も自分の外見に不安を感じていて、赤毛ではなく、そばかすがなく、「ニンジン」とは呼ばれていませんでしたが、以前は重い処方(子供特有の遠視かな?)のピンクのフレームのメガネをかけていたので、「望遠鏡」というニックネームが付けられていたそうです。

カナダCBC:https://www.cbc.ca/arts/how-anne-shirley-became-one-writer-s-bosom-friend-as-a-young-canadian-newcomer-1.4083039

彼女はまだ若いのですが、でも、アンに通じるところがありますね。

何にしても、彼女のピュアさや、真っすぐさ、あの魅力的なキャラクターは彼女だからこそ!私はこの人の演じるアンが見られて良かったです。

背景

物語の背景は、プリンス・エドワード島(Prince Edward Island、略PEI)のアヴォンリー村のグリーンゲーブルズというお家の話。アヴォンリー村も実在はしていません。

場所は、カナダの東海岸、セントローレンス湾に浮かぶ島です。L・M・モンゴメリが住んでいた島としても有名です。

地図で見ると、P.E.Iと書いてあり面積は東京都の約3倍ほどの島。P.E.Iは、プリンス・エドワードアイランド州とも言い、州の名前にもなっています。州都はシャーロットタウンで、こちらは劇中にも登場しますが、実在しています。

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登場人物

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アン・シャーリー:エイミーベス・マクナルティ両親が亡くなり生後すぐ孤児院に預けられる。その後、養子に出されるが、何度も出戻る。カスバード家に養子にやってきた子。痩せていて、髪は赤毛でそばかすだらけがコンプレックス。

読書家で、想像力と語彙力は大人以上、美しいモノやロマンティックなモノが好き。

エイミーベス・マクナルティの作品

マリラ・カスバート:ジェラルディン・ジェームズアンの義理の母で、カスバード家の長女。家のことを思い結婚しなかった過去がある。言葉は少し強くきついが、本当はとても優しい。

アンを養女に迎えたことで、彼女の母性は目覚め、人にも優しくなったり彼女の心にも変化があったようだ。

ジェラルディン・ジェームズの作品blank

マシュー・カスバート:R・H・トムソンアンの義理の父で、カスバード家の長男。寡黙だけど、いつも優しい人。どんな時でもアンの味方で、服を作ってくれたり意外と甘い。彼にも結婚を諦めた過去があり、物語にも何十年も経てその相手との交流も描かれている。

R・H・トムソンの作品blank

ギルバート・ブライス:ルーカス・ジェイド・ズマンアンの学友の少年。アンが来るまでは勉強が一番できた子供。カッコよくてクラスではモテるが、自分が誰が好きかは気が付けない。友人としてアンを支え、一緒に切磋琢磨する相手。父を亡くしてしまう、アンと同じく苦労人。

ルーカス・ジェイド・ズマンの作品blank

ダイアナ・バリー:ダリア・ベラアンの裕福な学友。親友となる少女でもある。黒髪が美しく可愛い少女。裕福な家庭の子供で、初めはアンと関わることを反対されるが、のちに理解を得る。アンの心の友

ダリア・ベラの作品blank

ジェリー・ベイナード:エイメリック・ジェット・モンタズカスバート家の下働きのフランス人少年で、通いで手伝いに来ている。英語は苦手だが、勉強し理解できるようになった勉強家。読書も好き。
レイチェル・リンド : コリーン・コスロカスバート家の隣人でおばさん。一言余分で、お節介焼き。独身の人に結婚相手を紹介するのが生きがい。
セバスチャン(バッシュ)・ラクロア:ダルマー・アブゼイド船で出会ったギルバートの友人となる黒人青年。心優しい青年。
コール・マッケンジー:コーリー・グルーター・アンドリューアンの学友で同性愛者の少年
ジョセフィン・バリー:デボラ・グローバーダイアナの大おばで同性愛者
ミュリエル・ステイシー:ジョアンナ・ダグラス新任の女性教師

NHKでも放送中

現在、NHK総合でもシーズン1放送中です。せっかく4K画質で楽しめるので、NHKでも4K放送でやって欲しいところですが、まあ、Netflixで4Kなので不要なのかな。

NHK総合1
日曜日 午後11:00~午後11:45 (45分)

NHKホームページ

さいごに

最近は、ニュース、4K放送、あとは、鉄腕ダッシュ以外は、あまり放送を見ません。NetflixやAmazonプライムビデオの方が面白いからです。

この Netflix『アンという名の少女(Anne with an “E”)』は、本当に好きな作品。物語の内容も面白いけど、その世界観が好きです。続きを切に望んでます・・・

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