「近松物語」4Kで復元 10月28日「京都ヒストリカ国際映画祭」開催。

「近松物語」4Kで復元 10月28日「京都ヒストリカ国際映画祭」開催。

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10月28日から開催「京都ヒストリカ国際映画祭」にて、溝口健二監督の「近松物語」が4Kで復元され、開幕作品として日本では初上映されます。溝口映画に思い入れのあるマーティン・スコセッシ監督主導のもと「雨月物語」が4Kデジタル復元され、すでに今夏カンヌで公開の4Kでの本作、楽しみです。

溝口健二監督の「近松物語」4K復元

近松物語の上映は、10月28日正午からで、有料。開幕式では、おさん役の香川京子さんを招きトークもある予定です。※本作は、第30回東京国際映画祭での上映はありません。

第30回東京国際映画祭では、10/30(月)13:00 ~

溝口健二監督『山椒大夫[4Kデジタル復元版]』(第15回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作品)が公開予定です。

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昨年、映画『沈黙‐サイレンス‐』を公開したのも記憶に新しい、マーティン・スコセッシ監督ですが、この4Kデジタル復元は、スコセッシ監督が設立した映画保存団体のザ・フィルム・ファンデーションと、大映作品を継ぐKADOKAWAが手がけています。

復元した『近松物語』は今夏のベネチア映画祭、また『雨月物語』は昨年のカンヌ映画祭で上映されました。

この『近松物語』の4Kデジタル化については、前回同様、元大映京都の宮島正弘さんが監修を担当し、カンヌにも出向いたという。

溝口健二監督とは?

1898年、東京湯島生まれ。1923年、日活向島の『愛に甦へる日』で監督デビュー。

関東大震災により京都に製作拠点を移し、『浪華悲歌』『祇園の姉妹』『残菊物語』(『元禄忠臣蔵』を発表。日本映画界を代表する監督になる。

戦後、大映京都撮影所で『雨月物語』『山椒大夫』を発表。ヴェネツィア国際映画祭では、3年連続の入賞を果たし世界の溝口となる。

1956年逝去、享年58歳。

「近松物語」どんな作品?

近松物語 4K デジタル修復版 Blu-ray

「近松物語」は四条烏丸の商家が舞台。近松門左衛門作の人形浄瑠璃の演目『大経師昔暦』(だいきょうじ むかしごよみ、通称「おさん茂兵衛」)を基に映画化した作品。

二枚目の時代劇スターとして活躍した長谷川一夫と、香川京子が出演の映画で、撮影は、宮川一夫さんが担当。モノクロながら映像美にあふれている。

実は、11月に4Kブルーレイが発売されます。

▶近松物語 4K デジタル修復版 Blu-ray

見どころは?

時代の緻密な描写を背景に必然的な筋道をたどって悲劇が深められてゆく。それにシンクロして、可憐な若妻に死の影がまとわりつき、凄惨な美しさが漂いはじめる。クライマックスでは覚悟を決めた男女の崇高さが心をうつ。最新のデジタル技術で甦る大映京都撮影所の美術、撮影、照明等々職人芸の極致をご堪能ください。

とあります。4Kで復元するとぼやーっとしたものもかなりはっきり見えてくるので美術さんや照明さんの仕事にも注目したいところです。

あらすじ

四条烏丸に立派な看板をかかげる大経師内匠は、宮中の経巻表装を職とし、御所の役人と同じ格式を誇っていた。毎年の暦の刊行権も持ち、収入も大きい。その地位を鼻にかける当代以春は再婚して若い妻・おさんを迎えていた。

ある日、手代の茂兵衛はおさんから、兄の無心に苦心していることを相談され、店の金を一時用立てる。それが以春の知るところとなり、茂兵衛は空屋に軟禁された。

その夜、女中のお玉から、以春が毎夜のように寝間に忍んでくることを聞いたおさんは、代わりにお玉の寝床に入り、夫をいさめようと待っていた。ところがそこに現れたのは、以春の追求をかばったお玉に礼を言いに来た茂兵衛であった。運悪く、それを見つけられた二人は不義密通の罪を負わされる。

不祥事をもみ消そうとする以春。しかし、おさんと茂兵衛は、闕所、磔獄門を覚悟して家出する・・・。

「撮影当時の狙いに忠実に沿った」4K映像に

京都新聞によると、「4Kのデジタル技術を使ったら何でも修正できるだけに、知らない人が直すと違和感が強くなる」と危機感を示したといいます。

今回は「100年後にも伝えられる修復ができた。映画の基本は今も昔も変わらない。ぜひ若い人に見てほしい」と語っています。

4Kにはどうやって?加工?

4Kデジタル復元は、スコセッシ監督が設立した映画保存団体のザ・フィルム・ファンデーションと、大映作品を継ぐKADOKAWAと手がけています。

監修した宮島さんは、カメラマンの宮川さんの助手を三十数年務めた経験があり、ニューヨークに2週間滞在して助言したという。

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スコセッシ監督 初めて観た日本映画は「雨月物語」

スコセッシ監督が初めて見た日本映画は、「雨月物語」だったという。

同作の原点を「日本の墨絵」に例え、「宮島氏がグレーディング(明暗や色彩調整)の助言も、書き込み台本の説明もしてくれた。復元過程で重要なインプットをもらった」と信頼を寄せるようになった。

そして、次に復元したい作品を聞かれた宮島さんが挙げたのが近松物語だったそうで、今回の4K復元に至ったそうです。

このカメラマンの宮川さんと、監修担当の宮島さんとの縁は深く、映画のクレジットのあった宮川一夫さんの作品をみて、この人と一緒に仕事がしたいと大映に入社。

この宮川さんのもと、色彩計測などのチーフ助手を務めたそうです。30年も宮川さんについていて一緒にやってきたから、どんな狙いで描き撮影したかが分かるそうです。

 例えば雨月物語では、主人公の家に近い田畑の風景が最初と最後の場面で同じように映っている。NYでのデジタル修復では、両場面の明るさを均等に修正しようとの声もあったが、宮島さんは「亡くなった奥さんに主人公が見守られ、明日から頑張ろうという物語の意味から最後の場面は明るくしているはず」と説明し、理解を得た。

近松物語では、商家の家は元禄文化のきらびやかな雰囲気をモノクロで表すために薄墨のように表す一方、逃避行先の貧しい農民の家では黒を強調している。基本的に当時の映画館で上映されたオリジナルと同じ映像を目指しつつ、撮影時の色彩計測ミスで暗く映ってしまっていた場面など「ミスが見破られたら宮川さんが絶対悔しがる場面は、後世に検証できるように私が修正したという記録を残して、少しだけ良くした部分もある」という。

http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20171023000076

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