ドイツ・ベルリンで9月6日に開幕する「IFA 2019」に合わせ、パナソニックは2つのプロトタイプテレビを発表しました。1つは「MegaCon(Mega Contrast)」、2つのLCDパネルが上下に挟まれ、1,000,000:1のコントラスト比とピーク輝度は1000nitsを実現し、深い黒が印象的なモニター。2つ目は、見た目もおしゃれな透明の有機ELテレビ。こちらは2020年にアジアで発売予定だそう。両方のプロトタイプは、IFA 2019(9月6日〜11日)のパナソニックのブースで展示されるそうなので、実物見たいなあ・・・
「MegaCon(Mega Contrast)」のプロトタイプ
コードネーム「MegaCon」と呼ばれたこのモデルは、2016年に初めて発表され、一部はスタジオリファレンスモニターとしてすでに採用されている模様。
ハリウッドのスタジオや、ポストプロダクションによるテストとフィードバックで、マスタリングモニターレベルの色精度を実現しているそう。
こちらはスタジオ向けの商品でしょうから、私たちが今すぐこの商品を使える訳ではありませんが、ゆくゆくは・・・ハリウッドでも認められたモニター・・・みたいな謳い文句でそのうち民生品もこの技術を使った商品を発売することでしょう。
どんな商品かと言うと、2つのLCDパネルを使ったデュアルレイヤーモデル。高コントラストで、DCI P3色標準の99%をカバーしながら1000 nitsのピーク輝度を実現。
パネルは、4Kアウターパネルとモノクロのインナーパネルで、直接LEDバックライトを変調し、ピクセルレベルの調光と1,000,000:1のコントラスト比を実現します。
パナソニックは、ハリウッドのスタジオの要求に適合する色の精度をすでに提供しているそうなので、民生品として私たちの手元に手ごろな価格で使用できる日が待ち遠しいですね。
「フィルムメーカーモード」2020年からリモコンに追加?
また、パナソニックはハリウッドと共同で開発した「Filmmaker Mode(フィルムメーカーモード)」を2020年からテレビに追加し、リモコンのボタンから簡単にアクセスできると言っています。これは、日本でどうなるのか分かりませんが・・・一部のテレビには追加されるのでは?と思います。
「Filmmaker Mode(フィルムメーカーモード)」は、映画やテレビ番組を、制作者の意図した画質でテレビに表示するというモード。
適切なフレームレート、アスペクト比、正しい色空間、コントラスト、エンコードに関してフィルムメーカー意図したものが表示されることが保証されます。これから視聴者はこれから4Kテレビで映画のような映画体験を楽しむことができます。
この映画制作者モードは、クリストファー・ノーラン、ポール・トーマス・アンダーソン、マーティン・スコセッシ、ジェームズキャメロンとライアンクーグラーなどのハリウッド映画監督らも賛成とコメントしてています。
映画監督でもあり、映画の保存と修復にも熱心で、「Film Foundation」の設立者でもあるマーティン・スコセッシ監督も「多くの人々は映画を自宅で鑑賞します。フィルムメーカー・モードの搭載は、撮影された通りに表現する上でも重要だ」とコメント。
下のYoutubeは、映画製作者のビジョンに忠実な映画を提供する重要性について語っています。
ワーナー・ブラザースとユニバーサル・ピクチャーズ、Amazon Prime Videoも「フィルムメーカー・モード」の支持を表明した模様。
映画の新しい楽しみ方が増えるかも・・・
透明の有機ELテレビ2020年にアジアで発売
テレビの未来の形が登場?
スイッチを切ると、透明なOLEDスクリーンはディスプレイケースのように見えます。テレビと言うか、木の箱かな。
木製のガラス板がはめ込まれて素敵ですね。現代の生活環境に完全に溶け込むデザインになっています。木枠と言うことで音も期待できるかも?
プロトタイプは、木材、金属、ガラスなどの材料で構成されています。この木製の枠のなかにすべての技術コンポーネントが隠されており、スタンドにもなります。
パナソニックとVitra(ヴィトラ)による共同研究プロジェクト。
コンセプトは「テクノロジーを私たちの生活にシームレスに統合する方法に関するアイデアを開発すること」だったそうです。
スカンジナビアのデザイナー、ダニエル・リバッケンと「Panasonic Design Kyoto」が設計したそうです。
こちらはプロトタイプと言ってますが、すでにデザイン的には完成されているように見えますね。
2020年にアジアで透明の有機ELテレビを発売する予定だと言っています。
さいごに
未来のテレビに早く会いたいです。また「フィルムメーカー・モード」は私も大いに賛成です。自分も物を作る立場に長くいたので、自分の意図しないものを出すことが嫌ですから気持ちもよく分かるし、日本でも「フィルムメーカー・モード」がリモコンボタンに搭載されること期待しています。
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