5/13(土)午後9時から放送されるNHKスペシャル「巨大水中洞窟を潜る~絶景オルダ❝水の宇宙❞」にて、世界で初めてオルダ水中洞窟を4Kカメラで撮影された映像が放送(放送は地デジ:HD画質)されます。
残念ながら、地デジで放送されるので、視聴出来る画質はHDですが、HD撮影した映像と比較して4K画質で撮影した映像をダウコン(ダウンコンバート)した映像の方が、一般的にキレイであることからこれまで見たことがない高画質な水中映像が期待出来ます!
NHKスペシャル「巨大水中洞窟を潜る」とは!
公式ホームページの紹介ページはこちらとなります。
番組の公式HPによると、以下のように紹介されています。
ロシア・ウラル山脈のふもとにある「オルダ水中洞窟」。潜水ダイバーの間で、“世界で最も美しい洞窟”と言われている。年間で最も美しいのは氷に閉ざされた冬。NHKでは1年にわたって準備と訓練を行い、マイナス40度に達する現地に入り、世界で初めて4Kカメラによるオルダ洞窟の撮影に挑んだ。
氷の地下世界を進み、ようやくカメラがとらえたのは、50メートル先が見渡せるほど「ひたすら透明な水」。そして一面真っ白な石膏の岩が作り出す「荘厳な景色」だった。さらに専門家とともにオルダ洞窟誕生の謎を追うと、3億年前からの地形変化や気候変動が重なってできたという「奇跡の物語」が見えてきた。番組では、圧倒的な映像美とともに、絶景・オルダ水中洞窟の知られざる全貌に迫る。
今回のNHKスペシャル「巨大水中洞窟を潜る~絶景オルダ❝水の宇宙❞」は、紹介文から入念な準備のもと、極寒の地にて普段は水面が氷で覆われる「オルダ水中洞窟」を特集した番組となっているようです。
気温はマイナス40度にもなる極寒であるため、その場にいることさえ大変な環境にて、さらに水中洞窟の取材は、恐らく大変で困難だったものであることが伺ます。
4KカメラはHDカメラと比較すると、高解像度であることから気温等の外部環境に影響を受け易いため、機材管理も大変だったと思われ、4Kカメラでの撮影が「世界初!」というのも思わず納得してしまいます。
ただ、写真を確認する限り、ハウジングが装備された状態で撮影したカメラはこれです!みたいな紹介をされたので、どのカメラを使ったのかはわかりません。
SONYの民生機を使ったのでしょうか?機会があればNHKの方に聞いてみたいです。
//www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/04/0430.html
オルダ水中洞窟とは
オルダ水中洞窟(Ordynskaya Cave)は、2008年に世界遺産に登録されたロシアのパーマ地域オルダ村にある洞窟です。
全長は4.8km、ロシアで最も長く、ユーラシア大陸でも2番目に長い水中洞窟と言われていますが、詳細については分かっていません。しかも深さは200mという巨大な洞窟です。
もしかすると・・・世界最長の水中洞窟かもと言われています。
透明度が抜群の水中洞窟
この洞窟が有名な理由は、圧倒的な「透明度」です。
水中洞窟の透明度は最大で45mにも達するそうです。これは4Kカメラで撮影した神秘的な映像が期待できますね。4Kカメラで撮影すればHDカメラでは見えなかった明暗や細かい部分まで撮影されるので非常に番組が楽しみです。
NHKの水中4Kカメラはすごい!
今回は、水深も差ほど深くないし、どの4Kカメラで撮影するのでしょう?新しい4Kカメラが登場するかな?
今回のNHKスペシャル「巨大水中洞窟を潜る~絶景オルダ❝水の宇宙❞」に上記の撮影機材が使用されているかは不明ですが、NHKの4K水中カメラは非常に充実しています!
2016年8月28日に放送されたNHKスペシャル「潜入!深海大峡谷 光る生物たちの王国」も4K水中カメラで撮影された番組でした。
この番組も水中の繊細な内容が映し出された番組でしたので、今回は洞窟の透明度も高いとあって、よりキレイな映像が期待されます。
あらすじを書くと
オルダ洞窟は、首都モスクワから1,000km離れた場所で、オルダ洞窟の探索が始まったのは20年前。
地元のダイバーもすこしづつ研究してきたけどまだまだ謎が多い洞窟で、NHKは地元のダイバーと協力して3Dの地図を再現。そして分かっているだけで約全長5kmあるそうです。
この「オルダ洞窟」のなかでも、ギドロコスモス(水の宇宙)という空間が謎に包まれ、まだ人には知られていない空間で。ここを目指した撮影でした。(撮影は4Kカメラ)
また危険なため、地元のダイバーとチームを組んで取材し、この撮影の1年前から訓練したそうです。事故も予測し、レスキュー隊も同行するという凄い撮影だったそうです。この洞窟はパニックになって2人が命を落としているそうです。
しかも、アルダ洞窟まで山を歩いていました。荷物はおよそ50kg。想像を絶する寒さと、重さだったと思います。
ついたのは、ぽっかり小さく空いた穴。そこから降りること地表から洞窟の穴の底まで60mというとんでもない環境、私ならひるみます。
洞窟の中はマイナス15度という、恐ろしい寒さの奏で潜り、水温は5度でした。
この極寒の時期に潜ったのは、やはり雨も降らない時期の冬だからこそ、
透明な水を撮影できるということで、この時期を選択したそうです。
機材も氷、潜水に必要な口をつけて空気を吸う部品、レギュレーターが凍り、フリーフローという空気がダダ漏れ状態に・・・潜水の準備に1時間もかかってしまったそうです。
水深10mで景色が開け、ラインというロープを張りながら前を進みます。
このロープは命綱です。
水は、存在を感じないほど透き通り、生き物もいない。石膏でできた壁は、真っ白で美しい。
潜り始めて20分。手足の感覚もなく、ぼーっとしてきたという。
しばらくして、目指すギドロコスモス(水の宇宙)に到着した。
体温が35度を切ると、低体温症になるので、初日は1時間ほど潜るのが精いっぱいという
結果でした。
そこで、再度潜るために作戦を立てます。洞窟の中でどうやって動くのか、陸で練習したり、照明を照らす人も増やし、総勢12人で撮影することに・・・。
いざ、撮影に成功。
幅40m、奥まで100mはありそうな空間。また水平な天井が続き、洞窟とは思えない空間だ。また壁の高さは10mを超えているよう。
また、この巨大洞窟を支える柱の様な物も存在。まるで木の様だった。
物凄い透明度で、信じられない世界でした。
洞窟専門のダイバーも、絶賛。
また、この洞窟の形を知るには、地上の状態と照らし合わせるのが一番ということで、
夏の間に地表を上空から撮影。
結果、陥没した地表は、洞窟の空間を支え切れなくなって、できたくぼみだと判明し、そこを新たに探索することになった。
この陥没地域は、遠いので、水中スクーターと予備のタンクを装備して探索。
また体の周りに4個の小型カメラを取り付けていました。
道の通路を探し当てた途端。タンクが引っかかって、前に進めなくなり、もがいているうちに
15分経過。なんとか戻れたのですが、緊迫した映像で見ている私が怖かったです。
地元のダイバーも、この洞窟は生きている!変わってきている!と話し、
また洞窟専門のダイバーも絶賛。こんな不思議な魅力の洞窟は初めてだと語っています。
この放送の制作は、NHKエンタープライズではなく、NHK大阪放送局でした。
この撮影をされたのは、潜水歴25年のNHK大阪放送局、高野克彦カメラマン。
また、撮影は女性もいて、最後のエンドロールをみたら、その女性はカメラマンでした。
ちょっと特殊な撮影だし、海外ロケは女性は治安も考えてあまり同行しないと知り合いに聞いていたので、この方は本当に優秀な方なのでしょう。映像取材部の小出悠希乃さんという方でした。
以前も、NHKの番組技術展で、カメラマンは1年目の研修で流氷ダイビングも体験します。
と聞きました。今回の環境はかなり特殊な環境だったので、パニックになったら本当に命が危険だったと思います。
一瞬、昔テレビで放送した、川口探検隊?を思い出しましたよ。
まとめ
今回のNHKスペシャル「巨大水中洞窟を潜る~絶景オルダ❝水の宇宙❞」及び昨年放送されたNHKスペシャル「潜入!深海大峡谷 光る生物たちの王国」ともせっかく4Kカメラで撮影されたコンテンツなので、いずれ4K放送で是非見てみたい番組だと思います。
そうなると、ますます4K8K実用放送のチューナーが待ち遠しなという感じです。
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