JVETが開発を進めているHEVC/H.265を超える次世代符号化技術とは?

JVETが開発を進めているHEVC/H.265を超える次世代符号化技術とは?

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8月1日から始まった8Kスーパーハイビジョンの試験放送では、圧縮技術に最新であるHEVC/H.265が採用されています。同符号化技術は、非常に高い圧縮効率がありますが、HEVC/H.265をさらに上回る圧縮効率を目指した次世代の符号化方式の研究が急ピッチで行われています。

次世代符号化技術は、地上デジタル放送による8Kスーパーハイビジョン対応には必要不可欠な技術となるため、今後もNHKでは積極的に研究開発を行っていくようです。

次世代符号技術の国際標準化を検討する「JVET」

次世代符号化技術は、ISO/IEC SC29 WG11(MPEG)とITU-T SG16 WP3 Q6(VCEG)が合同で設立したWGである「JVET」にて研究が進められています。

国際標準化は、2020年頃を目標に!

これまで、主要な映像圧縮技術は約10年ごとに新しい規格が出来てきました。

そのため、JVETで研究が行われているH.265/HEVCの次の技術は2020年代の前半と言われていましたが、当初の目標より現在かなり前倒しが行われているようです。

規格化の目標は、東京オリンピックの年である2020年頃になっているようです。あと4年ほどしかありませんが、新規格として着々と研究は進んでいるようです。

圧縮効率は、HEVC/H.265比30%が目標

JVETが進めている次世代圧縮技術は、HEVC/H.265技術をベースとして、符号化技術の拡張による改善を行っており30%の効率改善が目標値のようです。

30%効率化にむけた地道な既存技術改善の積み上げ

主要な改善項目内容概要
①ブロック分割の改善分割ブロックサイズの拡張処理可能な最大ブロックをHEVCで採用されている64*64画素から256*256画素へ面積比で16倍へ拡張
平均1.1%改善
比正方な分割形状非正方なブロック分割が可能に拡張、画像に合わせた最適なブロック分割が可能に
平均5.9%の改善
②イントラ予測の改善予測方向の高精度化予測方向を65方向に拡張、予測精度を改善
色成分間予測輝度信号と色差信号の相関を利用した予測改善
予測方向に適応的な処理順制御復号する際に、直前で処理したブロックの復号信号を用いた予測改善
③インター予測の改善ブロックマッチングを用いた動きベクトル情報量の最適化
④直交交換の拡張適応的直交交換直交交換種類を2種類から5種類に拡張し、最適な変換を選択出来るように改善
第2変換の導入符号化効率を改善する第2交換を導入
直交交換の並列化によるブロックサイズ拡張並列処理による変換ブロックサイズ拡張を用いた符号化効率の改善
⑤量子化手法の改善直交交換係数に対して近似値曲線を生成し、量子化された係数の情報量を最適化
⑥ループフィルタの拡張画像の複雑さや方向性に応じた適応型ループフィルタの導入

30%の効率化に向けた取り組みは、主に6項目あげられます。性能評価が進んでいる項目については、平均的な改善値が出ております。

性能評価

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出典:NHK技術研究一般公開2016の発表パネル

性能評価には、JEM(Joint Exploration test Model)と呼ばれるJVETで用いられている性能評価用のソフトウェアが使用されています。

上記の性能評価では、圧縮効率の改善が20%の場合で評価が行われていますが、それでもHEVCと比較して復号処理量(処理負荷)は8倍となっています。

担当の方に伺ったところ、30%の改善には、最低でもHEVC/H.265と比較して10倍以上の復号処理(処理負荷)はあるとのこと。

現状のPC性能では、とてもリアルタイムに処理することは不可能ですが、標準化される頃には、可能なマシンも出てきているかもしれません。

地デジ8Kスーパーハイビジョン対応には不可欠?!

技研公開2016~part3~次世代の地デジ放送は8K対応?
本サイトへ「地上波 4K放送」や「4K 地デジ」というキーワード検索にて、多くの方に見にきて頂いております。その理由としては、やはり「放送」...

上記、記事にて記載している地デジ8Kでは、このJVETが取り組んでいる次世代圧縮技術を採用する前提で研究開発を進めているようです。

とはいえ、地デジで8Kが実現するのは当分先にはなりそうですが・・・

まとめ

2020年頃に国際標準化を目標となっている次世代圧縮技術。名称はまだ決まっていませんが、安直に考えるとH.264 → H.265 → H.266?という流れなのかなという思っています。

出来れば、2020年の東京オリンピックに間に合って5Gを用いた8K伝送をスマートスタジアム構想として実現するといいな考えています。

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